「ミライースはオイルが減りやすいってネットの評判を見たけど本当かな…」と不安に思っていませんか? 結論から言うと、一部の年式では実際にオイルが減りやすい傾向がありますが、正しい知識と対策があれば致命的な故障は防げます。
この記事では、元自動車ディーラー整備士として累計500台以上のダイハツ車のメンテナンスを担当し、自身もミライースを愛用している私が、オイル消費問題の真実と具体的な対策を現場目線で解説します。

この記事を読むメリット
- オイルが減る本当の原因と「注意すべき年式」がわかる
- 初心者でも1分でできるオイル量の確認方法がマスターできる
- 修理代を抑えるための最適なエンジンオイルの選び方がわかる
- 中古のミライース選びで失敗しないためのチェックポイントがわかる
ネットの評判は本当?ミライースのオイル量が減る原因

過去のKF型エンジン特有の「オイル上がり」が原因
ピストンリングの固着とは何か?(初心者向けに図解入りで解説)
ミライースのオイルが減るというネットの評判は、実は一部の年式において事実です。
なぜなら、初期のモデルに搭載されているKF型エンジンにおいて、ピストンリングという部品が汚れで固着して「オイル上がり」が発生しやすかったからです。
これは本来防ぐべきエンジンオイルが燃焼室に入り込んでしまい、ガソリンと一緒に燃えてしまう現象を指します。
放置すると白煙やエンジン異音などの重大トラブルに発展する
そのまま放置してしまうと、マフラーから真っ白な煙が出たり、オイル不足による金属の摩擦でエンジンからガラガラと異音が発生したりする重大なトラブルにつながります。
現場のリアルな声
実際に車検で入庫した初期型ミライースの中には、オイルレベルゲージに全くオイルが付かないほど減っていた事例もありました。
これは単なる噂ではなく、一定数発生していた事実です。
したがって、初期型のKF型エンジンを積んだミライースでは、オイル消費への警戒が欠かせないと言えます。
メーカーの保証延長と対策済みエンジンの見分け方
ダイハツ公式で行われていた保証延長措置の概要
すべてのミライースでオイルが減るわけではなく、メーカーもこの問題にはすでに対応しています。
ダイハツ公式からも一部のKFエンジンに対して、ピストンリングの不具合を認めて保証期間を延長する措置が過去に取られていたからです。
例えば、2011年以降に製造されたLA300SやLA310Sの初期モデルは、この保証延長の対象となっていたケースが多く見られます。
対策ピストンが組み込まれている年式・型式

一方で、2017年以降に製造されたLA350SやLA360Sといった現行モデルでは、対策されたピストンが組み込まれているためオイル消費のリスクは劇的に下がっています。
ご自身の車やこれから買う車がどの年式や型式に該当するのかを確認することが、不安を解消するための第一歩となります。
[画像挿入:ミライースの年式・型式とオイル消費リスクの比較表 / alt=”ミライースの年式ごとのエンジンオイル消費リスクと対策状況”]
| 年式(目安) | 型式 | オイル消費リスク | 備考 |
| 2011年〜 | LA300S/310S初期 | △(注意が必要) | 保証延長の対象だったモデルあり |
| 2017年〜 | LA350S/360S | ◯(ほぼ問題なし) | エンジンが改良され対策済み |
自分の車は大丈夫?1分でできるオイル量の確認手順

エンジンが冷えた平坦な場所でゲージを抜く
火傷を防ぐための注意点
現在のオイル量を正確に把握するには、ご自身でレベルゲージを定期的にチェックすることが最も確実な方法です。
警告灯が点灯して異常に気づいた段階では、すでにエンジン内部に致命的なダメージが入っていることが多いからです。
具体的な確認手順として、まずはエンジンが完全に冷えた状態で、車を平坦な場所に駐車してから作業を始めてください。
走行直後はオイルが熱湯のように熱くなっており、不用意に触れると火傷をする危険性が非常に高いためです。
レベルゲージの場所(黄色またはオレンジのリング)
ボンネットを開けると、エンジン付近に黄色またはオレンジ色のリングがついた「オイルレベルゲージ」が見つかります。
安全かつ正確にオイル量を測るためにも、必ず冷間時と平坦な場所という条件を守ってゲージを引き抜いてください。
[画像挿入:ミライースのエンジンルームとレベルゲージの位置 / alt=”ミライースのエンジンルーム内のオイルレベルゲージの場所”]
規定量の「L」と「F」の間にあれば正常
キッチンペーパーで一度拭き取ってから再度挿す理由
ゲージを引き抜いた後は、オイルの跡が「L(Low)」と「F(Full)」の間に収まっているかを確認すれば問題ありません。
エンジンが動いていた直後などはゲージのあちこちにオイルが飛び散っており、そのままでは正しい油面を測ることができないからです。
一度引き抜いたゲージをキッチンペーパーなどで綺麗に拭き取り、もう一度奥までしっかり挿し込んでから再度引き抜いて目盛りを読み取るのが正しい手順となります。
ミライースの正確なオイル規定量(オイルのみ交換:約2.7L / エレメント交換時:約2.9L)
ちなみにミライースの正確なオイル規定量は、オイルのみを交換する場合で約2.7リットル、オイルエレメントも同時に交換する場合は約2.9リットルとなります。
規定量の範囲内にしっかりとオイルの跡がついていれば正常ですので、こまめにこの手順でチェックを行う習慣をつけてください。
オイル減少を防ぐ!オーナーが今すぐやるべき3つの対策

適切な粘度のオイル(5W-30等)へ変更する
指定の「0W-20」は燃費が良い反面、減りやすいデメリットも
オイルの減りが気になる場合は、エンジンオイルの粘度を少し硬いものに変更することが有効な対策となります。
粘度を上げて油膜を厚くすることで、エンジン内部の隙間を密閉し、オイルが燃焼室へ入り込むのを物理的に防ぐことができるからです。
ミライースのメーカー指定オイルは燃費重視の「0W-20」という非常にサラサラしたオイルですが、これは隙間から抜けやすく減りやすいというデメリットも持ち合わせています。
走行距離が5万kmを超えたら「5W-30」で油膜を厚くする
走行距離が5万キロを超えてエンジン内部の摩耗が少しずつ進んできた車には、「5W-30」といった硬めのオイルを入れて油膜を厚く保つことをおすすめします。
オイルの粘度を車の状態に合わせて適切にコントロールすることで、オイル上がりによる無駄な消費を抑え込むことが可能です。
交換時期を「半年または5,000km」で徹底する
安いオイルでも良いので「こまめに替える」ことが最強の対策
オイルの減少を防ぎエンジンの寿命を延ばすためには、交換時期を「半年または5,000キロ」のどちらか早い方で徹底的に守ることが何より重要です。
エンジンオイルは走行距離だけでなく、空気に触れて時間が経つだけでも次第に酸化して本来の潤滑性能や密封性能を失っていくからです。
高級なオイルを長く使うよりも、比較的安いオイルであっても汚れが溜まる前にこまめに新しいものへ交換する方が、KF型エンジンにとっては最強のトラブル対策となります。
シビアコンディション(短距離走行が多い等)に該当する人の注意点
特に、近所の買い物など短距離走行を繰り返すシビアコンディションに該当する使い方はエンジンに大きな負担がかかるため、3,000キロ程度の早めのサイクルで交換するべきです。
定期的なオイル交換を決して怠らないことこそが、最も確実で費用対効果の高いメンテナンスだと言えます。
エンジンオイル添加剤を活用して摩耗を防ぐ
オイル上がり防止に効果的な添加剤の選び方
すでにオイルの減りが少し始まっている車には、エンジンオイル添加剤を注入することで症状を緩和できるケースがあります。
添加剤に含まれる特殊な成分が、摩耗したピストンリングの隙間を埋めたり、ゴムシールを柔らかくして密閉性を回復させたりする働きを持つからです。
カー用品店には数多くの添加剤が並んでいますが、必ず「オイル上がり防止」や「圧縮回復」といった効果がパッケージに明記されているケミカルを選ぶようにしてください。
筆者が実際に試して効果を感じたおすすめ添加剤
私が現場で実際に試して効果を感じたのは、ワコーズのエンジンパワーシールドや、リングの固着を遅らせる効果がある洗浄系添加剤です。
高額なエンジン修理が必要になる前に、まずは適切な添加剤を活用して内部の摩耗の進行を食い止めるアプローチを試してみてください。
失敗しない!中古のミライースを買う時のチェックポイント

整備記録簿(メンテナンスノート)で交換歴を見る
定期的にオイル交換されていたかどうかが命綱
これから中古のミライースを購入する方は、必ず車の整備記録簿であるメンテナンスノートを確認してオイル管理の履歴をチェックしてください。
前のオーナーが適切な頻度でオイル交換を行っていたかどうかが、購入後にオイル消費トラブルに見舞われないための最大の判断基準になるからです。
記録簿を見て、毎年もしくは5,000キロごとにしっかりとオイル交換が行われていた記載がある車であれば、エンジン内部が綺麗に保たれている可能性が高いと判断できます。
逆に、数年間もオイルを交換した記録がない車両は、すでにピストンリングの固着が始まっているリスクが極めて高い危険な状態です。
見た目の綺麗さや価格の安さだけで判断せず、定期的なオイル交換がされていたという過去の客観的な履歴を最優先にして車両を選んでください。
マフラーの出口を触って黒いススを確認する
異常に黒いススが付着している場合は、オイルを一緒に燃やしているサイン
展示場に並んでいる中古車の状態を見極めるには、マフラーの出口を指で直接触ってススの付着具合を確認する裏技が有効です。
エンジンオイルが燃焼室内に入り込んでガソリンと一緒に燃えてしまうと、排気ガスに異常な量の黒いススが混じって排出されるようになるからです。
正常なエンジンのマフラーでも多少の汚れはありますが、指先が真っ黒になるほどベッタリと湿ったススが付着している場合は、すでに深刻なオイル上がりを起こしているサインとなります。
そのような車は購入直後から白煙を吹いたり、頻繁なオイル補充が必要になったりする可能性が非常に高いため避けるのが無難です。
マフラーの出口を少しチェックするだけで、外見からは絶対にわからないエンジンの健康状態をある程度正確に推測することができます。
保証が充実している販売店を選ぶ
万が一エンジン載せ替えになった場合の高額な修理費用(約20万円〜)を避けるため
中古のミライースを買う際は、車両本体の条件だけでなく、購入後の保証内容が充実している販売店を選ぶことが非常に重要です。
どんなに気をつけて状態の良い車を選んだとしても、購入して実際に長距離を走ってみないとオイル消費の症状が表面化しないケースもあるからです。
もし保証が全くない状態でエンジン載せ替えやオーバーホールが必要になると、最低でも20万円以上の高額な修理費用を自腹で負担することになってしまいます。
エンジン本体の内部機構やオイル漏れトラブルに対して、購入後1年間や数万キロの長期的な保証をつけてくれる販売店であれば安心して乗ることができます。
万が一の重大トラブルによる痛手を完全に避けるためにも、手厚い保証という安全網がしっかりと用意されたお店で購入してください。
まとめ:ミライースはオイル管理さえすれば最高の相棒!
ミライースは一部の年式でオイルが減りやすいという評判が確かに存在しますが、対策済みのモデルを選べば全く問題のない車です。
メーカー側もエンジンの改良を重ねており、現在市場に出回っている新しい型式ではオイル消費のトラブルはほとんど解消されているからです。
初期型に乗っている方であっても、こまめなオイル量のチェックと、半年または5,000キロごとの定期的なオイル交換を徹底することがエンジンの寿命を延ばす最大の鍵となります。
日々のちょっとしたメンテナンスを心がけるだけで、白煙や異音といった重大な故障の大部分は未然に防ぐことが可能です。
燃費が抜群に良く毎年の維持費も圧倒的に安いミライースは、オイル管理のポイントさえしっかりと押さえておけば、皆様の生活を支える非常にコスパの高い最高の相棒になってくれます。


